
こんにちは、bakuです。
今日は、現代のプロジェクト管理が抱える構造的な課題を解決するために開発している「sytlas」についてご紹介させてください。
管理作業に追われた日々
去年の夏頃、私は小規模なプロジェクトのPMを担当していました。正直なところ、管理作業の負担が想像以上に重く、苦労していました。
毎週金曜日の朝、週次会議の前にやることがあったんです。
- Slackの履歴を過去1週間分さかのぼる
- 各メンバーの「できました」「終わりました」を拾い集める
- エクセルのタスク表を更新
- ガントチャートをいじる(これが一番めんどくさかった)
- パワポの進捗報告資料を作る
これに毎回2〜3時間かかっていました。金曜の朝の貴重な時間が、コピペとエクセル作業で消えていく。しかも、この作業をしている間にもSlackには新しい進捗報告が流れてきて、「これも反映しなければ」と思いながら、時間的制約で諦めることも多々ありました。
ある日、ついに我慢の限界でした。「なぜ同じ情報を何度も違う場所に書かなければならないのか?」と。
多くの現場で共通する課題
実際、周りのエンジニアやPMの方々に話を聞いてみると、皆さん似たような悩みを抱えていることがわかりました。
「進捗報告、Slackでしたのに、また別のフォーマットで書かされる」 「ガントチャート、誰も見てないのに更新だけはしなきゃいけない」 「GitHub見れば分かることを、わざわざエクセルに転記」 「管理ツールが増えすぎて、どこに何があるか分からない」
特に印象的だったのが、ある同僚の話です。彼のチームは朝会でSlackに進捗を書き、昼にJiraを更新し、夕方にスプレッドシートを埋め、週次でパワーポイントを作成していたそうです。「同じことを4回も書いている」と苦笑いしていました。
そして、sytlasの開発へ
これはもう自分で解決するしかない。そう決意して始めたのがsytlasの開発です。
コンセプトはすごくシンプル。
「Slackで『終わりました』と報告したら、自動でガントチャートが更新されればいい」
シンプルですが、これが核心でした。
Slackの会話から自動で進捗を把握
まず最初に作ったのが、Slackの会話を読み取る機能。
「タスクA終わりました」 「Bの実装完了!次はCやります」 「Dで少し詰まっています...」
こういう普通の会話から、AIが「Aが完了、Bも完了、現在Cに着手、Dがブロッカー」と理解してくれます。特別な書き方や決まったフォーマットは一切不要。いつも通りにチャットするだけです。
初めてこれが動いた時は本当に感動しました。Slackに「タスク1終わりました」と書いただけで、ガントチャートのタスク1に完了マークがついたのです。思わず声が出てしまいました。
ドキュメントからスケジュールを自動生成
次に挑戦したのが、ドキュメントからのスケジュール自動生成。
プロジェクト開始時には、要件定義書や設計書など、様々なドキュメントを作成します。その後、タスクに分解してスケジュールを作成する作業も、また時間のかかる工程です。
そこで、「ドキュメントをアップロードすれば、自動でタスクとスケジュールが生成される」機能を実装しました。
PDFでもWordでも、形式を問わずアップロードできます。AIが「開発タスク15個、テスト5個、設計レビューも必要」といった形で、必要なタスクを洗い出します。期間についても、規模に応じた適切な見積もりを提示してくれます。
もちろん、最初の見積もりが完璧というわけではありません。しかし、「ここはもう少し時間が必要」「これとこれは並行で進められる」といった調整も、チャットで伝えるだけで反映されます。
GitHubやJiraとの完全連携
そして、特にこだわったのが「情報の分散」という問題の解決です。
GitHubでIssue閉じたら、sytlasのタスクも自動で完了。 Jiraのチケット更新したら、ガントチャートも連動。 逆にsytlasで変更したら、他のツールにも反映。
つまり、どこで更新しても全てが同期されます。「最新情報はどこにあるのか」という混乱がなくなります。
「管理作業」から「本来の仕事」へ
sytlasの開発で最も重視したのは、「全員が本来の仕事に集中できる環境を作ること」でした。
従来のプロジェクト管理では、PMが全てを把握し、指示し、管理していました。しかし、これではPMの負担が大きく、メンバーも受動的になりがちです。
sytlasなら、メンバーは自分のペースで仕事を進め、完了したらSlackで報告するだけ。それで全体のスケジュールが自動的に調整されます。PMは細かい管理作業から解放され、より重要な業務に時間を使えるようになります。
より大きなビジョン
私が目指しているのは、「管理作業ゼロ」の世界です。
考えてみてください。プロジェクト管理は本来「チームで協力して良いものを作る」ための手段です。しかし現状では、その手段に時間を取られすぎて、肝心の「良いものを作る」部分が疎かになっているのではないでしょうか。
sytlasを使えば、管理作業はほぼ自動化されます。その分の時間とエネルギーを、クリエイティブな仕事に使えます。コーディング、デザイン思考、ユーザー体験の向上など、本当に価値のある活動に。
これからやりたいこと
sytlasの基本機能は既に開発が完了し、現在リリースに向けて最終調整を行っています。Slackとの連携、ガントチャートの自動更新、ドキュメントからのスケジュール生成といったコア機能は実装済みで、実際のプロジェクトでテスト運用も始めています。
リリース後に予定している機能拡張としては、「このペースだと納期が厳しくなります」と事前にアラートを出す予測機能や、「このメンバーのタスク負荷が高いので、再配分を検討してください」といった最適化提案機能などを計画しています。
将来的には、プロジェクト管理の更なる効率化と高度な自動化を目指し、継続的な機能拡張を計画しています。私たちは、プロジェクト管理の在り方そのものを変革し、組織の生産性を飛躍的に向上させる未来に向けて、着実に歩みを進めています。
最後に
長くなりましたが、要するに「プロジェクト管理の煩雑さを自動化で解決する」ツールを開発しています、というお話でした。
もし「進捗管理に追われている」「ガントチャート更新がつらい」といった悩みをお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひsytlasのことを覚えていただければ幸いです。
また、「こんな機能があればいいのに」「現場ではこういう課題がある」といったご意見もぜひお聞かせください。実際の現場の声を反映しながら、皆さんに「これは便利だ」と思っていただけるツールに育てていきたいと考えています。
事前登録受付中
sytlasは現在、正式リリースに向けて事前登録を受け付けています。
事前登録いただいた方には、以下の特典をご用意しています:
- 正式リリース時の優先アクセス権
- 初年度の特別価格でのご提供
- 製品開発に関するフィードバック機会
- 限定機能のベータテスト参加権
プロジェクト管理の効率化にご興味をお持ちの方は、ぜひこの機会に事前登録をご検討ください。
